ときどきヒカリゴケ

ハイポニストヒカリゴケの俳句や生活のこと

ハイポ「蟻」木曜日

おお、久しぶりに雷鳴ってる!

 

「蟻」は身近な兼題で、最近にしては楽しんで作った10句だったので、1句で残念ではありますが人選ありがとうございます😊

 

蟻蟻蟻蟻蟻蛾蟻蟻蟻蟻

 

投句の際、ハルキッキに「なにこれ、間違い探しじゃんw」と言われて二人で笑ったものでした。

9割同じで「蝶」のハイポニストさんもいらっしゃって、勝手に親近感🎵

 

句友さん達の作品もご紹介✨

 

つまみそこねてより速き蟻となる

どうしても指に登ってくれぬ蟻

                                         一阿蘇二鷲三ピーマン

どちらの句も「こんなことあったあった!」と思いました❗️

ありありとその場面を見せてくれます✨(蟻だけに)

さすがの一阿蘇さんであります✨

 

水色の蟻の涙に溺れそう

千匹の働き蟻の火の匂ひ                   じゃすみん

どちらもじゃすみんワールドを感じさせます✨

下の句「火の匂ひ」が熱量や色を感じさせ、「千匹の働き蟻」との相乗効果をあげています。

 

きのうから蟻の声せず赤き空

蟻の巣や隣の町の燃えてをり            すりいぴい

上の句、本当は聞こえない「蟻の声」ですが、「きのうから蟻の声せず」なので、作者にはいつもは聞こえている、もしくは「きのうから」の蟻の微かな変化をこう表現したのでしょう。

「赤き空」が何かの起こる前触れのよう。

 

蟻の道海と夕日と匂ふ道

延々と白線を踏みゆける蟻                   つぎがい

上の句、「海と夕日と匂ふ道」が綺麗であり寂しげであり。

暮れゆく中、蟻の道は続きます。

「道」のリフレインもさすが✨

 

神の庭蟻を殺める子の遊び

蟻も吾も有情の星の一単位               めいおう星

上の句、まるっきし同じ発想の句を送りましたが没でした。うわーん。(技量)

下の句、「一単位」という命の重さを感じさせます。

 

どうしてそんなこと言うの蟻潰す        あいだほ

八つ当たりでしょうか。

残酷もまた人の一面です。

 

石灰の白線ゆがむ蟻の道                       あまぐり

ゆがみながらも長く続く「石灰の白線」と「蟻の道」、白と黒の対比が綺麗です✨

 

湧き出づる蟻の頭のてらてらと               てん点

巣穴から出てくる蟻たち、「てらてらと」が揺るぎない映像にさせています。

蟻って、あんなに小さいのに本当に黒光りしてますよね✨

 

蟻といふ一粒の死や紙に置く               卯MOON

こちらも「こんなことあったあった❗️」と思わせました。

弔いか、はたまた観察か、紙に置いた蟻は既に死んでいます。

「一粒の死」なれど命の絶えた事実、その重さを残酷から学びました。

 

蟻の道太し大地の豊かなり                          歌鈴

力強いくてスケール大きくて、歌鈴ワールド全開❗️

豊かな大地が匂い立つようです✨

 

何が死んでる蟻のぞろぞろ入る納屋    小川めぐる

不穏さを感じさせます。

「蟻のぞろぞろ入る納屋」にはいったい「何が死んでる」のか…。

お仕置きのカツヲ入れっぱなしとか、心当たりの無いことを祈ります😅

 

あっクッキーなかまにしらせいそぐあり

                                                座敷わらしなつき

「あっクッキー」はビックリマーク付いていそうな蟻の声でしょうか✨

かわいいのです😍

 

森のなか蟻の卵を運ぶ蟻                   ハルキッキ

一時期、蟻が大好きだったハルキッキは森の中でこれを見たようです。

なんでも、他の巣の蟻の卵を、繁栄しないように強奪するのだとか😅

ほんとかよー。

 

ハイポ火曜日、いもがらぼくとさんの季語深耕で、「類想から逃れる季語の六成分(視覚、聴覚、触覚、嗅覚、味覚、連想力)」があり、

「蟻の例句には視覚や連想力が多く、聴覚、触覚、嗅覚、味覚は比較的弱い」との見解がありました。

すごい分析力だと思いながらとても興味深く読んだんですが、こうして句友さん達の作品を見ているとみなさん五感をフルに使っていて、いつものことながらとても勉強になりました💕

 

木曜日のみなさん、おめでとうございます✨