ときどきヒカリゴケ

ハイポニストヒカリゴケの俳句や生活のこと

ハイポ「無花果」金曜日

なのですが…。

報道で耳にした「愛の葉ガールズ」というフレーズに聞き覚えがあったので、まさかとは思いながら俳句ポストを遡りました。

やはり一時期、愛の葉の方達参加してますよね。

ほのかさんのお名前の投稿も。

 

16歳の若い命が自ら絶たれたこと。

俳句ポストという一点で接点があったこと。

重く、悲しい。

何かできなかったのかと悔やまれます。

心よりご冥福をお祈りします。

 

 

大人はみな同じようなことを言うだろうか。

それでも聞いてほしい。

 

今きみのいる環境が全てではないよ。

世界は広い。

命を捨てようかと思うほど辛い時は、全てを投げ出して逃げていいんだよ。

逃げた後のことは考えなくていい。

どうにかなっていくものだから。

生きてさえいれば、いつのまにか自分の居場所ができて、いつのまにか希望がみつかる。

苦しみだって無駄じゃなかったと、いつか思えるんだよ。

 

 

いちじくやさかむけ剥くやうでこはい

                                                           ヒカリゴケ

「いちじく」の皮は薄くて剥きにくい。というか、剥こうとすると切れてしまうことが多いです。この指の感触は何かに似ている。「さかむけ剥くやうでこはい」というフレーズは、無花果という果物の持つ皮膚感を生々しく呟いています。歴史的仮名遣いの表記も、おどおどしてて、巧い選択です。

 

無花果やてんぐのはなのあじする
                                                          ちま(4さい)
「てんぐのはな」を舐めたことはないけど、「無花果」のカタチをみてたら「てんぐのはな」みたいだな!と気づいたのでしょうね。カタチが「てんぐのはな」に似てるのなら、「あじ」も似てるに違いない。その発想が楽しい作品です。

 

ぽつてりと無花果ふつくらと太陽
                                                           めいおう星
「ぽつてり」と表現された「無花果」は、「太陽」の恵みを受けて太っていきます。「無花果」を太らせる「太陽」はまた「ふっくらと」豊かに秋を育てていきます。「ぽつてり」「ふつくら」という擬態語は、滋味豊かな「無花果」をそのまま描いてて見事。これもまた「無花果」の本意の一つを描いている作品です。

 

無花果や月はでつぷり腫れあがる

                                                           一阿蘇鷲二

無花果や」と強調して、果実をアップしておいて、「月」の光景へとカットを切り替えます。「無花果」も「月」も「でつぷり腫れあがる」秋の夜。美しいさと醜さを同時に持つものとして、描かれている「無花果」と「月」です。(俳句ポスト365引用)

 

金曜日のみなさん、おめでとうございます!

毎度のこと句友さんに助けられます。

いつもありがとう。