ときどきヒカリゴケ

ハイポニストヒカリゴケの俳句や生活のこと

ハイポ「重ね着」金曜日

やっぱりー!

昨日いなかったメンバーがみんな✨

おめでとうございます‼️㊗️

 

下記、掲載させていただきます。

 

重ね着ちくちく読経いよいよ佳境らし

                                                           一阿蘇鷲二

本堂は寒いからと親族一同喪服の下に「重ね着」しての法事を想像しました。いつもは着ないモノを念のためと着込んでみたら、首のあたりが「ちくちく」する。「ちくちく」と足の痺れに苛まれてきたが、和尚の「読経」も「いよいよ佳境」に入ってきたような気がする。小さな安堵が広がり始めている「重ね着」です。
同時投句は、以下それぞれの味わい。やはりこの作家は巧い。「重ね着の腹に病ひの猫眠る」「重ね着て産後の馬の様子見に」「重ね着の最後の穴を抜けにけり」

 

重ね着や波は自傷を繰り返し

                                                              あいだほ

「重ね着」と光景を取り合わせるのは案外難しいのですが、波打ち際の光景を巧く描いています。「波」が寄せては砕けていく様子を「自傷を繰り返し」と比喩。冬の冷たい光が砕け散るさまが痛々しく表現されています。この比喩から、「重ね着」の中に隠している手首にも自傷の傷があるのかも、と深読みを始める読者もでてくるのちがいありません。
同時投句「厚着して10対0の事故現場」「山荘のプードル誰よりも厚着」共に場面をありありとスケッチしています。

 

重ね着空きつ腹詩はいつだつて黎明期
                                                           めいおう星
「重ね着空きつ腹」を長い上五として置き、中七下五で「詩はいつだつて黎明期」とリズムを取り戻します。貧乏で腹を空かせていて、でも「詩」を書きたい表現し続けたい。そんな滾る思いを腹に溜めている。「詩はいつだつて黎明期」という言葉に元気づけられます。ワタシたちの、俳句という17音詩も「いつだつて黎明期」だぞ!という気概をもって続けていきたいものです。
同時投句は愉快。「重ね着の仕上げに呼べば猫来る」(俳句ポスト365引用)

 

金曜日のみなさん、おめでとうございます✨